減煙

 

これまでは1日に3本も吸えばかなり吸った方、基本的に1日1本で、吸わない日も多々ある、って感じのなんちゃって喫煙者だったのに、4月に入ったあたりから、1日に3本は当たり前、4、5本吸う日もざらにある——といったライトスモーカーの様相を呈してきた。院生になってまわりの喫煙率があがったというのもあるのだが、*1単純に煙草が前よりも好きになってしまった。

金欠なのに煙草代がかさむのは痛いなあ、と思いつつ、それでも深くは考えずに吸っていたのだけど、ちょっと前、父から「おまえ口臭いぞ」といわれて歯医者に検診に行き、歯科衛生士さんから「(歯石が) 正直、かなりやばいです!」とハキハキといわれてしまってから、口臭を、そしておそらくは原因と思われる煙草を気にするようになった。*2

気になりつつ、でも誘惑に負けて変わらないペースで吸っていたのだけど、やっぱり自分の口が臭いのはショックなので、減煙しようと思う。減塩ならぬ減煙。

禁煙ではなくあくまで少しずつ本数を減らしていく減煙なところが意志の薄弱さを物語っているが、きょう、ランチの後、木蔭のベンチでアメスピを吸っていて「至福……」ってなったので禁煙は無理だと思った。なので実現できそうな減煙を目指す。

具体的には、今ちょうど並行して吸っていたアメスピとヴァージニアがなくなったので、明日新しい1箱 (ヴァージニア) を買って、次の検診 (最終検診!) の26日までその1箱でもたせようと思う。きょうが5日なので、1日1本に抑えれば達成できる計算だ。

おしゃれには疎いぼくだけど、いや疎いぼくだからこそ、せめて最低限の清潔感は保っておきたい。これから20日間、気持ちを入れ替えてしっかり歯を磨き、誘惑に負けずに減煙していきたいと思う。中村航の『夏休み』*3という小説で主人公が1本だけ煙草を残してほかをぜんぶ友人にあげ、「この1本を吸ったら禁煙する」と宣言するシーンがあったけど、いまの心境はまさにそんな感じだ。いやこれからも吸うんだけど。ぜんぜん禁煙しないんだけど。でもまあ、気持ち的にはそんな感じだ。

 

がんばろう。

 

 

夏休み (集英社文庫)

夏休み (集英社文庫)

 

 

*1:煙草って文学との親和性が高い。私的には反骨精神とか虚無感、厭世観と関係してるような気がする。そしてこんな甘ったれたことを書くと非喫煙者からバッシングされそうな気もする。

*2:もちろん磨き残しによる歯石とかほかにも原因はあるのだけど、口臭が気になりだしたのは煙草の本数が増え出してからなので。

*3:中村といえば、中村文則の小説も煙草とは切っても切り離せない。しかも彼は小説を書く上でかなり便利なアイテムとして煙草を用いている。この辺のことについてはいつか論じてみたい。