ほんの少しでも立ち止まっていればよかったのに日記

 

12月25日。世間はクリスマスだけど、ぼくにとっては学会論文の〆切でした。

本当は昨日のうちに脱稿する予定だったけど、お腹が気持ち悪かったので、先送りにしました。

論文自体は書き上げており、あとは細かい点の修正や脚注の見直しだけすればよかったので、当日にやっても十分間に合う予定でした。

13時半頃。カフェでパソコンを開き、念のためメールを確認したぼくは、息が止まりました。

論文の〆切は今日までではなく、今日の正午まででした。

慌てて校正を済ませ、14時頃、完成度には目をつぶって、とにかく送りました。

さっき確認したメールには、すぐ査読に回すから〆切は厳守せよ、と書かれていました。

謝罪の文面とともに原稿を添付したメールを送り終えると、すぐに自分の元にメールが届きました。たったいま、自分が送信したはずのメールでした。

背筋が凍りました。

なんと、ぼくは慌てた結果、助手宛ではなく、学科全体にメールを送っていたのでした。ぼくは顔が青ざめていくのを感じました。頭を抱えました。わけのわからない呻り声をあげて、隣の人から奇妙な目で見られました。パンをかじりました。頭を抱えました。コーヒーを飲みました。呻り声をあげました。文庫を開いて、頭を抱えて、閉じました。挙げ句の果て、読書メーターでこの事件をつぶやき、それでも楽にならなかったので、ブログを書き始めました。ネタにしなければ立ち直れない、そう思いました。

ちなみに、『言わなければよかったのに日記』は読んでいません。僕が学部生だった頃、詩人の蜂飼耳さんが紹介していたのを覚えています。『楢山節考』は時間のむごさと切なさに胸が苦しくなった記憶があります。

話をもどすと、申し訳なさと恥ずかしさで消えてしまいたいです。いえ、嘘をつきました。恥ずかしくていてもたってもいられないです。自分、なんで学科全体にメール送ってんねん。なに学科の皆様に自分の謝罪文クリスマス・プレゼントしてんねん。ちなみに、メールには所属も名前もきっちりかっちり書かれています。学科全体といってもおそらく大学院の学科のみであるはずなので (そうであってくれ)、届いたのがおおよそ知っているひとたちであることが唯一の救いです。恥ずかしいことにかわりはないけれど。

 

 

昨日の深夜、読み終わった本がめちゃくちゃおもしろかったので、年内に感想なり書評なりを書きたいなあと思っています。あるいは、2017年で印象に残った本など。

よろしくお願いします (頭を抱えてのたうち回りながら)。