憧れの槍ヶ岳【準備編】

f:id:umiya22:20160810192301j:plain今月2日から4日にかけて北アルプス表銀座を縦走してきました。今回はその話です。

 

表銀座縦走コース(おもてぎんざじゅうそうコース)とは、北アルプス山麓中房温泉を起点とし、合戦尾根を登り常念山脈大天井岳まで縦走し、東鎌尾根の喜作新道を経て槍ヶ岳へ至る登山コースの名称である。(Wikipedia表銀座」)   

 

大学の友達Sと2人で行きました。

いつか北アルプスに行きたいということは去年の秋頃から言っていて、そしてお互いが卒業年度となったこの夏、行くなら今しかないと意を決したわけです。

初心者同然のぼくが北アルプスに行っても良いのか、迷いはありました。けれどどうしても在学中に北アルプスに行きたいという思いがあったし、何より登山を始めて以来の憧れの山、槍ヶ岳に登りたいという思いが強かった。不安よりもそうした思いのほうが強いと自覚したとき、それまであった迷いはふっと消えていきました。そのかわり、しっかり準備をしよう、と思いました。

 

(参考までに、ぼくのプロフィールを書いておきます)

umiya:23歳。運動神経は平均、体力は平均以下。昨夏、一人旅したさに衝動買いした35Lザックを活用するために登山を始める (けっきょく一人旅はしなかった)。

この1年で登った山

・御岳山・日の出山
・景信山・陣馬山
・高尾山
・大菩薩嶺
・棒ノ折山
・筑波山
・武甲山
・塔ノ岳
・川苔山
金時山
・高水三山
・鍋割山
岩殿山

半数以上が1000m未満の低山。また、山小屋泊の経験はなし。

準備

インナー、フリース、レインウェアなど、最低限必要なものはこの1年で既に揃っていました。しかしたったひとつ北アルプスに行くには必要不可欠 (であると思われる) ものが欠けていて、ぼくはさっそく友達とそれを買いに行きました。

登山靴です。

これまでは父から借りた登山靴っぽい革靴かランニングシューズで登っていたので、登山靴は買っていませんでした。しかしさすがにそうした靴で北アルプスに登るわけにはいきません (前者はともかく、ランシューは滑るので危険です)。

登山靴にはハイカットと呼ばれる踵の高いものからローカットと呼ばれるスニーカーのようなものまであり、その中間に当たるものはミドルカットと呼ばれます。そのほか夏山用と冬山用、防水か否かなど用途に応じてさまざまな種類のものがあり、自分の目的に合ったものを選ばなければいけません。

ぼくはモンベル、ノースフェイス、ホグロフスと見て、結果これを購入しました。

決め手はデザイン。

……しっかり準備をしよう、と言った舌の根も乾かぬうちにデザインで決めましたというのもなんですが、やっぱりいくら性能が良くっても気に入ったものじゃないと使わないもん。そしてもちろん、デザインだけで決めたわけではありません。

ホグロフスに行く前に入ったモンベルとノースフェイスでは、きまってハイカットかミドルカットの靴を薦められました。岩場やガレ場のある山では足首を保護することが大切であり、そのためにはローカットでは心許ないと。確かにその通りだと思います。実際、北アルプスでは登山者のほとんどがミドルカットあるいはハイカットの靴を履いていました。

が、これらの登山靴には当然ながら重いというデメリットもあって。また踵を保護するということはそこを固定するということでもあり、慣れていない者には歩きにくさもあります。

それらのデメリットとメリットのどちらを取るか迷いながら入ったホグロフスで出会ったのが上に載せた「HAGLOFS ROC ICON GT」であり、香川照之みたいな店員でした。その店員は言いました。

「ぶっちゃけ、折れるときはローだろうがハイだろうが折れます」

と。

もちろんこれは極論で、仮に岩が落ちてきたりぐねったりしたときの骨折の可能性はローカットのほうがずっと高いとは思います。が、ローカットの身軽さゆえに助かる場合もなきにしもあらずであることを考えると、必ずしもミドルカットやハイカットのほうが安全だとも言えないわけで。要はどこにリスクなりメリットなりを見出すかということです。ぼくの場合は足の保護よりもとにかく身軽さ、歩きやすさを重視していたため、最終的にローカットの靴を選びました。(この判断がどう出たかは【振り返り編】で書きます)

 

靴のほかには、

 御来光登山のためのヘッドライト、

ハイマウント(HIGHMOUNT) サバイバルシート ゴールド 22134

ハイマウント(HIGHMOUNT) サバイバルシート ゴールド 22134

 

いざというときのサバイバルシート、

 衣類や貴重品などを収納しておくスタッフバッグ (防水)、

 「山と高原地図」を買いました。

 

ザックの中身は、こんな感じ。

◦衣類

・ジオライン (薄手) の長袖

・ジオライン (薄手) の半袖

・ジオライン (薄手) のパンツ

・フリース

・レインウェア

・帽子

・サポートタイツ

・登山用の靴下

・ネックウォーマー

・手袋

◦食糧

アミノバイタル

・10秒チャージ

・飲むカロリーメイト

・すだち岩塩飴

果汁グミ

ソイジョイ

カップヌードル×2

・水2L (500mlペット×2+1L水筒)

◦その他

・ジェットボイル (ガス含む)

・割り箸2膳

・ザックカバー

・スタッフバッグ (2L、4L、10L)

・サバイバルシート

・ヘッドランプ

・「山と高原地図

・行動予定表

・日焼け止め

・汗拭きシート

・絆創膏

・歯ブラシ

・ビニール袋5枚

・酸素缶

・耳栓

デジタルカメラ

スマートフォン

iPod

・財布 (5万ほど)

・バスの支払い明細 (念のため)

・眼鏡

このほか、着用しているもの (ジオライン半袖、麻製シャツ、ナイロン製半ズボン、短い靴下) といった感じです。

 

準備を終えたら、いよいよ現地へ向かいます。(【本編】へつづく)