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これからのこと

ふがいない大学五年生の記録

春画展に行ってきた

美術 日常


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 昨日は大学が3限だけだったのですが、講義が終わったあと、18:30からの飲み会まで時間があるということで、ずっと観に行きたいと思っていた春画展に行ってきました。
 春画展を催している永青文庫までは、僕の通う大学からは歩いて30分足らずで行くことができます。

f:id:umiya22:20151003145821j:plain新目白通りから神田川を渡り、


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谷 (やつ) の多い東京らしい階段を上れば、

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エレガントな看板とクラシックな表札が出迎えてくれます。

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 この春画展は、実は国内よりも先にイギリスの大英博物館で催されたもの (だから「世界が、先に驚いた」なわけですね)。大英博物館での展示が終了し、いざ日本国内で開催しようとなったときに「春画」というテーマゆえに受け入れてくれる美術館がなく、紆余曲折を経てここ永青文庫での開催が実現したとのことです。

 春画はともすれば卑俗なものとして唾棄されがちですが、今の単なるエロ本とは違って一流の浮世絵師が描いていたりするため、その実は芸術作品としても非常に優れたものがあったりします。目次を見ても、歌川国貞、歌川国芳葛飾北斎喜多川歌麿、鈴木春信、菱川師宣円山応挙と美術に疎い僕でも知っている名前ばかり。昔は駆け出し作家や売れない作家が金を得るために官能小説 (いまでいうとフランス書院みたいなものだろうか) を書いていたそうですが、春画にもそういう側面があったのかもしれません。とはいえ、当時から春画を芸術作品として観る向きももちろんあって、先に挙げた浮世絵師たちにしてもきわめて意欲的で技巧を凝らした作品を残しています。

 平日の昼下がりということで空いてるかなと思いきや、けっこう混んでいました。学生とおぼしき人間は少なくほとんどが年配の方で、そのなかには外国人の姿もちらほらと見受けられました。日本独自の文化ということで、やはり外国の方にしてみても関心を持たれるのかもしれません。

 肝心の中身に関しては、こればかりはもう実際に観ていただくしかないのですが、僕の感想を言わせてもらえば、人間がすることは今も昔も変わらないのだなあと思いました。考えてみれば当たり前のことなんですが、江戸時代や室町時代、古くは鎌倉時代の絵にいまと何ら変わらない男女の営みが描かれているのを見て、思わず苦笑してしまうような、また変に感心してしまうような気持ちになりました。確か鎌倉時代の絵だったと思うんですが、ク○ニの絵とかがあって驚きました。逆に意外だったのは、フ○ラの絵が無かったことです。フ○ラに限らず、女性が一方的に男性器を触っているような絵はほとんどありませんでした。手○キの絵が一点あっただけです。……って、こんなことばかり書いていたらR指定を受けてしまいそうですね。話を進めます。

 以前ほかの展示で見たときも思いましたが、北斎は天才だと思いました。『喜能会之故真通 (きのえのこまつ)』とか、構図も発想も素晴らしかったです。有名な「蛸と海女」は絵が素晴らしいのもさることながら、余白にびっしりと書き込まれた蛸と海女のせりふが面白かった。説明文によると北斎自身が書いた可能性が高いとのことでしたが、浮世絵の巨匠が情熱を傾けてあのせりふを書き込んでいた様を想像すると、ちょっと笑えてきました。

 そのほかでは19世紀中頃に書かれたという『陽物涅槃図』が面白かったです。これは性器を擬人化して描いた絵で、男性器に手足を生やしたものが中心で横たわっており、それを囲む女性たちが涙しているという絵なんですが、その女性たちの顔は女陰になっています。奇妙なおかしみがあって、ついじっくりと観てしまいました。性器を擬人化した絵はこのほかにも幾つかあって、当時の人々の性器への関心をうかがい知ることができたのですが、今はそうした絵を見る機会がないだけに、新鮮な感じがしました。性器の擬人化なんてすぐに思いつきそうだけど、なんで今はそういう絵が少ないのだろう。単に求められていないということのなのかな。

 何にせよ、春画展はなかなか面白かったです。こうした展示はそうそう企画されないと思うので、少しでも興味がある方はぜひ観に行かれることをオススメします。

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 さて、春画展を見終わった僕は、かねてより来てみたかった新江戸川公園を訪れました。が、折悪しく工事中で園内の至るところにロープが張り巡らされ、池の水は一部抜かれ、泥濘からは悪臭がしたので半周しただけで公園を出ました。工事が終了した頃にまた来ようと思います。
 ちなみに神田川沿いを歩いて公園まで来る途中、めっちゃでかいリクガメを散歩させているおじさんがいて度肝を抜かれました。小学生なら余裕で背中に乗せてもらえそうなぐらい大きなカメでした。おじさんと通行人の会話を盗み聞きしたところ、カメは自分の散歩コースを覚えているとのことです。カメすげえ。

 カメのインパクトを拭い去ることができぬまま新江戸川公園を出た僕ですが、まだ飲み会までは時間があったので、せっかくここまで来たし、和敬塾を見に行ってみることにしました。和敬塾とは、村上春樹の『ノルウェイの森』で主人公が住んでいた学生寮のことです。

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グーグル・マップ (春樹風) で調べてみたところ、和敬塾永青文庫の隣でした。というわけで、ふたたび谷を上ります。今度は階段ではなく、これまた東京らしい坂道で。

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和敬塾は、坂を上ったところにありました。

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和敬塾正門。

 『ノルウェイの森』が好きな人間としては、堪らなく楽しかったです。次はDUGに行って昼間からウォッカ・トニックを飲みたいと思います。ハルキストかよ。
 なお、和敬塾は現在も学生寮として運営されているようなので、訪れる際は住んでいる方の迷惑にならないようお気をつけ下さい。

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帰り道、永青文庫の入口から見上げた空。泡沫のように浮かんだ雲のようすに目を奪われました。確か『NARUTO』のマイト・ガイの技でこんなんがあったような気がします。朝孔雀だっけ。
 
 和敬塾をあとにした僕はふたたび永青文庫のそばを通って階段を下り、大学に戻りました。そして1時間ほど図書館にて小説のアイディアを考え、待ち合わせ場所の高田馬場へ。今回は、1年生のとき基礎クラスが一緒だったひとたちとの飲み会です。男子3人に女子3人、会うのは約半年ぶりでしたが、いつものように会話が弾みました。
 なお、入ったのは獣肉を出すことが売りの居酒屋で、ウサギの唐揚げやサメニラ炒め、ワニ舌のスモークやヤギの金タマなどを食べました。もともとこの居酒屋に行く予定は無く、チャレンジャーNさんの発案によって男子全員びびりながらも行くことになったのですが、思っていたよりもまともで、店員さんも良いひとでした。個人的には、Nさんがヤギの金タマを注文したとき、店員さんに「左ですか、右ですか?」と聞かれて「右」と即答していたのが面白かったです。

 ちなみに、2軒目はふつうの焼き鳥屋に入りました。この世の後ろ暗さをすべて内包したかのような場末の居酒屋から逃れることができた安堵も相まってか、涙が出るほどおいしかったです。数量限定ということで頼んだ栄川のひやおろしはふつうでした。

 葉山に住むNくんの終電ギリギリまで飲んで飲まれて笑って笑われて、ときには性にまつわるディープな話もして、ほんとうに楽しかったです。で、僕は12時半に帰宅し、カップヌードルチョコモナカジャンボを食べて寝ました。今朝は寝不足と軽度の宿酔いで死にそうになりながら2限に行き、家に帰ってきてからこの記事を書いたというわけです。明日は友達と登山に行く予定なので、今日こそは早めに寝たいと思います。

 ではまた。

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